もし自分以外の誰かに仕事の指示や依頼をするのなら、それを知ったときからできるだけ早く、そのことを伝えたほうが良いです。なぜなら、後回しにすることで、あなた自身が組織上のボトルネックになってしまうからです。
あなたのところで仕事を寝かす必要はありません。内容を細かく把握し、理解してから伝えたいというのであれば、詳細はいつまでにできるだけ早く伝えるとした上で、まずはその仕事があるということについて、相手に伝えたほうが良いです。
ボトルネックは私自身だった過去
などと、偉そうなことを書きましたが、以前の私自身が組織上のボトルネックでした。
「あの部下忙しそうだな、もう少し様子を見てから話しをしよう」
「楽しそうにみんなと話ししているな、今頼むのは悪いかな。後にしよう」
「あの人いま機嫌悪そうだな。もう少し後にしよう」
これだけ見ると、周りを気遣っているだけ人のような感じもしますが、「後にしよう」と考えることで、実際に仕事の指示や依頼をするのは、2~3日後ということが多くなっていました。
もし、仕事を指示・依頼される側がそれを知っていたらどう思うでしょう。当然、もう少し早く言ってくれたら良いのにということになりますね。なぜ、知ったときに話してくれなかったのかと。
「後にしよう」
これだけで、仕事のスタートが2~3日遅れていました。誰のせいかは明らかですね。
変わるきっかけ
このように組織のボトルネックとなっていた私ですが、ある日、一冊の本を読んでから、自分の間違いに気付きました。
その本とは、メンタリスト DaiGo さんの『自分を操る超集中力』です。
この本に“ウィルパワー”に関する話が出てくるのですが、そこにはこう書かれていました。
私たちは進化の過程で前頭葉を大きくし、他の動物にはない力を獲得しました。それが思考や感情をコントロールする力です。
この力は「ウィルパワー」と呼ばれています。
このウィルパワーですが、その総量には限りがあり、集中力を使うことによって消耗すること。また、その出どころは1つだけしかないといった特徴を持っています。
この”出どころが1つだけしかない”ということは、仕事であれ、プライベートであれ、使われるウィルパワーは同じであり、日常生活の様々な場面でウィルパワーは消費されていくということです。
何か決定しなくてはいけない細かいことを、頭の中で「やりかけのまま」「先延ばし」にしておくと、無意識に気にした状態が続きます。
これを「決定疲れ」といい、決定を放置し、後回しにした場合にウィルパワーが消費される現象を指します。つまり人は、行動ではなく「意思決定」で疲れるのです。
これですね。
後回しにすることで、いつも無意識に気にした状態、「決定疲れ」が原因。人を気遣っているからではなく、意思決定を後回しにすることでウィルパワーが消費され、いつもウィルパワーがない状態、悪循環になっていたのです。
振り返ってみると、思い当たることが
仕事を後回しにすることが多かった私は、プライベートのときもフラッシュバックかのように、突然、「あの仕事、後回しにしてしまったな。明日、伝えなければ」といったことが突然頭に浮かび、それが私にとっては普通のことになっていました。
当然、プライベートの時間に仕事のことを伝えることなんてできませんから、それもまた明日へ後回しということになってしまいます。そして、またもやウィルパワーを消耗していくという生活を送っていました。
そして、いつも体がだるく、疲れた感じが抜けずにいました。これもウィルパワーが不足していたのかもしれませんね。
でも、やっと気付くことができました。ボトルネック脱出です!
ボトルネック解消!後回ししない生活へ
後回しすることで、組織上のボトルネックとなっていた私ですが、後回しせずにできるだけ早く伝えるようになってから、仕事がスムーズに進むのは当然ですが、心なしか上司や同僚との会話を楽しむ余裕ができた気がしています。
また、体のだるさ、疲れも以前と比べ確実に少なくなりました。ただ、癖になってしまったのか、すでに依頼をした仕事のことが突然頭に浮かび、「いやいや、今日〇〇さんにお願いしたって笑」ということがあります。この状態、かなり自分自身に負担をかけていたのだと思います。気付かずに今までのように後回しを続けていたら体調崩すだろうなと思うと怖くなりました。
後回しせずに、すぐに伝える
仕事の話をメインにしましたが、プライベートも同じです。ウィルパワーの出処は同じですからね。プライベートでも気になることを放置するべきではありません。
最初に戻りますが、もし誰かに仕事の指示や依頼をするのなら、それを知ったときからできるだけ早く、そのことを伝えたほうが良いです。そうすることで、自分自身が組織上のボトルネックにることなく、仕事もスムーズに流れるようになります。
もし、後回しにしていることが多いと感じたなら、悪循環から抜け出すためにも、まずはすぐに伝えるというところから始めてみてはいかがでしょうか。